
東宝映画「ウォーターボーイズ」で2002年日本アカデミー賞最優秀音楽賞受賞し、現在、TV、アニメCM、Video等の音楽を多数制作するなど、幅広い活動を行っている作曲家・編曲家の冷水ひとみさん。
山村浩二監督とも10年来のパートナーで、「頭山」等の山村作品でもコンビを組んでいる冷水さんに今回担当された短編アニメーション『校長先生とクジラ』の楽曲制作の工程やクジラへの思いなどをお聞きしました。
Q:楽曲に関して、監督からどのようなリクエストがありましたか? 。
山村さんの場合、絵コンテの段階で音楽のイメージがはっきりとできているんです。
最初の音楽打合せの際、「最初は弦楽器で、ノスタルジックな、郷愁があるようなもので始める。そして、学校のシーンでは小津安二郎のような映画のようにちょっとポルカのようなリズムのある音楽をつける。その後、クジラのシーンでは激しく、ドキドキさせられる音楽になり、最後のシーンは盛り上げるような音楽にしたい」という希望を伺いました。
Q:音楽制作の工程を教えて下さい。
まず、絵コンテが上がったら音楽打合せを行います。次に、山村さんから送られてきたビデオコンテの映像(編集)に合わせて、シンセサイザーで音楽デモをつくり、それを山村さんに聞いていただきます。
メロディーが決まったら、次に、楽器編成を決めます。演奏者の手配及び実際の楽譜を作成し、本番の音楽の録音を行います。
Q:楽器編成を教えて下さい。
弦楽器に力を入れようということで、弦楽器15人+ホルン1名の編成にしました。
弦楽器の内訳は、1stバイオリン:6人、2ndバイオリン:4人、ビオラ:2人、チェロ:2人、コントラバス:1人です。
Q:クジラを守ろうとしている全世界の人々に対してのメッセージをお願いします。
私にとって、「くじらのない地球はありえない」ので、大切にしたいと思います。
ただし、クジラは目に見えるけど、目に見えないプランクトンなんかも含めた生態系全体のことも考えていかないといけないと思っています。生態系はすべての生き物につながっているので、「バランスが一番大事である」ということを忘れないようにしていただきたいと思っております。
Q:環境問題にご興味はありますか?あるとしたらどのようなことでしょうか?
地球を愛しているので、地球を汚すというかダメージを与えている今の状態がすごく怖いです。
人間もまた、地球の生物ですから、本当に地球を大事にしないといけないと思います。
個人レベルでできることからやろうと思っており、洗剤を害の少ないものにしたり、なるべく車に乗らないようにするなど心がけています。
Q:冷水さんにとってクジラとはどういう動物でしょうか?
地球上の動物で一番大きいものですから、ものすごく憧れがあります。一度、絶対見たいと思っています。