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商業取引を含む捕鯨の難しさ

お金を投資して行う産業的な捕鯨は、コストがかかる分、どうしてもクジラの捕獲数を「肉の需要」や「利益」という観点から考えてしまわざるを得ません。

例えば、現在行われている南極の捕鯨には多額の費用がかかりますが、そのコストはクジラの肉の売り上げでまかなわれています。捕鯨船3隻、巨大な捕鯨母船1隻、そして補給船1隻というコストに加えて、数百名の乗組員の人件費と南極までの燃料費がかかり、さらに新しい船を建造すれば数十年という単位で借金をすることになるものをクジラの肉の販売でまかなわなければいけないのです。

あなたが経営者であれば、利益をあげ自分の会社を継続させることを考えるでしょう。これが商業捕鯨です。

動物の種によって、その生息地、生息数、個体数の増え方、捕獲方法などは違います。ある種の野生動物は商業的な取引にも耐えられ、持続可能に管理することもできるでしょう。

しかし、クジラ類は、海洋という非常に生息数の把握が難しい場所に生息し、すでに地球環境の悪化という外部影響も多大に受け、子孫の残し方が非常に遅い哺乳類であり、捕獲にも多額のコストがかかるという悪条件がそろっている代表的な種です。

さらに、つい最近まで、誰もが認める乱獲が続き、商業取引を目的とした捕鯨を管理することに失敗した経験を持ちます。

現在の南極での捕鯨も同じです。「調査捕鯨」と言う名前を使っていますが、結局はクジラの肉の販売にその存続を頼る商業捕鯨です。例えば、本当は調査には 50頭のクジラを獲る必要があるだけだとしても、これだけの船と人員を使うわけですから、50頭のクジラを獲って帰ったところで次の年の資金をまかなうことはできません。そうなると、結局、コストをまかなえるだけのクジラを捕獲する必要がでてきてしまうのです。

「調査」という言葉を使いながらその捕獲数を年々増加させ、結果的に絶滅危惧種を含む約1,000頭以上のクジラを捕獲することになるのでしょう。

商業的な取引を含む捕鯨は、持続可能にすることが非常に難しいのです。

日本は、このような商業捕鯨の再開に労力とお金を使うのではなく、まず沿岸の漁業の回復を積極的に進めることが大事です。漁業資源の管理と回復、持続可能な漁業の推進、沿岸の海洋汚染の軽減、漁業者の育成などに力を入れることこそが、日本の伝統的な食文化を守り、未来世代の食料の確保にもつながるのではないでしょうか?



(2006年6月、( 株) 日本リサーチセンター調べ)
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グリーンピースのクジラ類保護の考え方

グリーンピースは海洋生態系の回復と維持を目的に海洋問題の解決策を求めて活動しています。特にその海洋生態系ピラミッドの頂点に位置するクジラ類の保護を重要と考え、以下のような活動方針を持っています。

グリーンピースは海洋生態系の頂点に位置するクジラ類の個体群に悪影響を与える人為的な行為を問題視し、以下のような行為の見直しを求めて活動しています。


1. 商業的な取引を含む捕鯨

2. 絶滅危惧、絶滅の恐れのある、もしくは個体数が激減した個体群からの捕獲や、個体群の状況が不明でその群からの捕獲が悪影響を及ぼす可能性があるような捕獲

3. 漁業や養殖業をまもるという名目(害獣駆除目的)でのクジラの捕獲

4. クジラの生息海域や個体群に悪影響を与えるような人為的な行為(開発など)